知り合いの石屋に頼めない?石材店のルールとは

 

 

こんにちは

㈱石良の磯崎です。

すっかり寒くなり、秋をとばして冬になったような気候ですが皆さんはいかがお過ごしでしょうか。

体調を崩しやすいので気をつけてくださいね。

 

今回は表題の通り摩訶不思議な「石材店のルール」について少しお話をしたいと思います。

 

 

自分の信頼してる石材店はダメ!?

 

皆さんがお墓を建てるときや直すとき、また納骨をする時は石屋さんにお願いをしますよね、

しかしお墓のある民間の霊園やお寺など、場所によっては石材店が指定されていたりすることがあります。

 

なぜでしょう?

 

古くからお世話になっていても、石材店も息子の代になり、なんか対応が悪くなったり、

納骨の時にミスを犯して、この石屋さんには頼みたくないなと思ったり・・・

 

それは石材店に限らずどんな業種でもあると思います。

値段がどうこうではなく、いつもお世話になっているところや愛想がいい店員のところで商品の購入をする、高額だからちゃんとした会社でお願いをするなどです。

 

しかし石材店の場合は「その石屋ではないとお墓が建てられない」という状況になるのです!?

 

なぜでしょう???

 

 

 

指定石材店とは?!

 

まず公営の霊園のお話をしますと、

公営の霊園(近所ですと、都立八柱霊園、松戸市営白井聖地公園など)は指定石材店というものはありません。

日本中、いや世界中でも手続きをしっかりと行えばどの石材店でもお墓を建てることが出来ます

 

 

ではお寺の場合。

 

 

多くのお寺は古くから寺院に出入りしている石材店がいます、そしてその石材店が檀家だったりします。

そうなると寺院もあまり言えない立場になったり、ましてやその石材店がお寺の役員などもやっていると尚更です。

 

しかし実はお寺の場合、最近はほとんど自由に石材店をお連れして構わないというケースが増えています。

そこには、今までの石材店の対応の悪さや金額が高いなどで評判が落ちて、その石材店と付き合っているお寺の評判まで悪く言われてしまうケースが増えてきたという理由と、インターネットの普及により、お客様がネットで選んだ石材店を連れて来ることが増えたことによるようです。

(ある住職がいっておりました)

 

またしっかりと指定石材店が決まっているお寺は、以前に知らない石材店の工事などでトラブル※1 があったことで決めているところが多く、それでも1社ではなく数社とのお付き合いの中で、その数社から

お願いしますね。というお寺も多いです。

 

なぜかというと、どのお寺も同じように見えて、細かいルールや住職の意向がありますので、話がわかっていて、いつも綺麗に工事をしてくれて、対応がしっかりしている上に、檀家さんからも信用されている石材店にお願いしたいという思いがあるのです。

 

※1 知らない石材店に勝手に工事されて、ゴミが置き去りとか、他のお墓に傷があるなど

   非常識な石材店が少なからずいたようです。

 

そのようなお寺でもお墓を改葬(引越し)などで壊すケースや、お墓のメンテナンス、修理などはお知り合いの石材店でも構わないという寺院がほとんどなのです。

 

 

しかし民間の霊園の場合は違います。

 

 

○○メモリアルパークなどの民間霊園の場合は、石材店が少ないところで数社、多いところで

10~20社という霊園もありますが、お墓を新たに建てる場合、寺院とは違い、その中から選べるわけではありません。

1社で販売をしていれば、もちろんその1社でしかお墓を建てられません。

 

もしお客様が自宅にお墓にチラシが入っており、何の気なしにちょっとお父さんと見に行くとします。

すると霊園入口のプレハブから石材店の方が2人でてきて、

案内A「本日はご見学ですか?」と声を掛けてきます。

 

そこで「ぶらっと見に来ただけですけど」と答えると、

 

案内B「それでは園内のご案内をさせて頂きますね」といわれ、

 

更にプレハブからスーツの営業マン的な方が笑顔で

案内C「こんにちは、どうぞこちらへ」とでてきて案内が開始されます。

 

 

・・・実はこの石材店の案内A,B,C三人は全て別の会社の人間です。

 

 

 

ご説明しますと、民間の霊園は案内会に独自のルールを元に行っています。

 

最初に声を掛けてきた二人は「ジャッジ」といわれる別の石材店の二人が互いに監視をしあっており、このお客様はどこかの石材店のチラシを持ってないか、どこどこの石屋さんのチラシを見てきたんだけどという「指名」があるかなどを不正のないように、別の石材店の二人が互いに監視をしながら自然にお客様の状況をジャッジしているのです。

 

このお客様の場合は、チラシも指名もなく、「フリー客」という確認が取れたために

フリー客の順番表に基づき、順番の三人目の案内担当が出てきたというわけなんです。

 

ではこの時点で「知合いの石材店がいますから大丈夫ですよ」とお客様が話をしても、

この霊園は「石材店が決まっていますのでこちらの石材店になります」と言われ終わりです。

 

なぜかというと、ほとんどの民間の霊園は、霊園を作る前提で、霊園の販売権と言う形で石材店を集め、

1口○○㎡で数千万という出資をしてもらい、霊園が完成しているのです。

 

また今回C社の方が案内をしていますが「どうもこの人もこの会社も大丈夫かなぁ」と思っても、

基本的には同じ霊園に入っているA社やB社にすら変更も出来ないのです。

 

ですから場所が気に入ってここにしようかと思ったら、そのC社にお願いをしなければ、

そこの霊園ではお墓は買えないというお客様には不都合なことになるのです。

 

石材店の中では、同じ場所、同じ金額で販売を円滑に行う為という大義名分があると思いますが、

お客様には全く関係のないことで、私も以前霊園に勤めていた経験もありますが、怒って帰る方や

独占禁止法で訴えるとまで言い出す方もいました。

 

実際私も始めてこの業界に入った時に目の当たりにしたときは、おかしな状況だと思いましたが、それと同時に、いかに昔は石材店という業界が自分さえ良ければ、他社のことなど、お客様のことなど、業界のことなどどうでもいいという営業を続けてきたかが解ると思います。

(昔はすねに傷があるような方や、契約金の持ち逃げなどもあったそうですが、10数年前より仏壇大手のお墓業界参入などもありコンプライアンス的にも非常に良くなりました)

 

もし自分のお墓を建てたい、手を入れたいなどありましたら、安いところをネットで探す前に、墓地の管理者にどこの石材店でも構わないかを先に聞いてからにしましょう。

 

まだまだ書きたいことは色々ありますが、又の機会にしますね。

 

 

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